厳かに行われた3年に1度の「柱松神事」

いいときナビ

2012年08月03日 12:03

7月28日(土)に「柱松神事」が行われた。
柱松神事(はしらまつ)の歴史は、鎌倉時代にさかのぼり幕末に一度中断されたが、平成15年の式年祭を機に復活した。
柱松神事の中でも「火祭」は、「奥院」「中院」「宝光院」に見立てた3本の柱松の着火順・燃え方・倒れた方角により豊凶・景気・平和の行方を占うもので、見ごたえがある。


ちょうど今年は、3年に1度行われる式年大祭にあたるので、「戸隠神社中社」には大勢の人・人・人。「戸隠太鼓」の奉納や「獅子神楽」が奉納されると・・・
いよいよご神事の始まり。
「行列召し立て」

召し立て役がお祓いを受けた一行を中社殿庭に整列させる・・・圧倒される様な光景。
このまま「行列」をなして中社広庭まで向かった。




中社広庭には3つの柱松があり「中院」「宝光院」「奥院」に見立て、幟(のぼり)が立っていた。
この柱松に巻かれた、しめ縄を切って修験者たちが戸隠霊山に入峰するところから儀式が始まる。

修験者たちが修行を終えて戻るまで、先輩修験者たちが修行の成果を披露しながらその帰りを待つ。



            三剣の舞                        禊(みそぎ)の舞                       


「禊の舞」が終わると、いよいよ「火祭り」へと神事は佳境へ。

3つの「柱松」の幟には、奥院「天下泰平」、中院「五穀豊穣」、宝光院「商工繁昌」と願いが書かれている。そして、「どの柱に一番早く着火するか」や「3本の柱松の燃え方や倒れる方向」によって、豊凶や景気、平和を占うもの。
この時の点火は、古式にのっとり「火打石」で行うのですが・・・なかなか火がつかず・・・


やっと火がついた(良かったぁ)
今回は、奥院の「天下泰平」に一番早く着火し、中院「五穀豊穣」、宝光院「商工繁昌」の順で、燃え方も着火に準じていました。
つづいて、この燃え盛る火へ願いが書かれた「祈願串」を投入してお焚き上げをして、修験者による祈祷が行われた。


御神事の最後は、「直会舞(なおらいまい)」
戸隠の小学生が神社の巫女の衣装で舞う姿は、初々しさと何とも言えない雅やかさがあった。


「柱松神事」が終わる頃ようやく日も陰り、さっきまでの熱気は余韻だけを残していた。
そうしてまた、「凛」とした戸隠に戻った。

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